NPO法人・ビルダー活動内容

 何故地震予知なのか?

 実を言うと、私は、元消防官です。阪神大震災の時に、大分県国東の消防本部からも救援隊員を派遣しました。ところが、災害発生から3日後に神戸に着いても現場に入れず、救助や救急は役に立たなかったと言う報告でした。確かに、その通りで、全国から集結した消防隊や救助隊、救急隊は、市内の道路損壊や建物の倒壊で現場に入れず活動そのものが困難でした。この経験から、地震災害は、事前対策でしか役に立たないと言う事が判りました。

 それで、地震予知に取り組みむ事にしたのですが、理由はもう一つありました。私は、ハムが大好きで、海外からの微弱な信号を受信するため凌ぎを削り、ノイズ対策も十分な経験がありました。実際に、阪神大震災では、地震の前にラジオが聞こえなかったり、ノイズで無線通信ができなかったという電波に絡む証言がたくさんあったのです。それで、私の得意な分野で、最も嫌いなノイズを探すことにしました。それから、あらゆる周波数を調べ、継続して観測し、異常な変化と地震との関係を調べたのです。この作業は膨大で、結局10年程かかりました。受信できる全ての周波数を観測し、データを残したのです。そして、漸く観測に適した周波数やモードが判ってきました。

 最初は、無線の受信機を総動員して同時に7つの電波を聞きながら、ダイヤルを回して調べましたが、再現性に乏しく感じていました。そこに、CQ誌(ハム月刊誌)で、スペクトルアナライザが一度に広帯域の周波数をチェックする事が可能で、しかもパソコンにデジタル記録ができ再現性に優れている事を知り、退職金をはたいて、高価なスペアナをアメリカから5台輸入して観測に使いました。これは、素晴らしい性能を発揮し、新しい発見へと繋がりました。この受信機は宇宙天文に利用する受信機だったようで、私が何に使うかメーカーが輸出時には調べたようです。

2016年10月03日